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2010/12/30

今年の3冊

R0013420 今年も新幹線出張が多く、ミステリー、時代小説、ノンフィクションと文庫小説を中心に、読みまくった。マイベストを選ぶとすれば、百田尚樹「永遠の0」、熊谷達也「氷結の森」、高橋克彦「火城」あたりか。

そのうえ歳とってきたせいか、このところ人生本も増えてきた。相変わらずのへそ曲がり系の新書も好きで、興味深かった本を一堂に集めて記念撮影。ハイ、チーズ。

さて、年末恒例、今年の三冊。小説、江戸、女流作家をキーワードに選んだ。僕は江戸時代が好きで、女性が好きだからという単純な理由で、この組み合わせの小説を好んで読む傾向がある。

宮部みゆき著「孤宿の人」新潮文庫 (2010.03.04.読了)

いつもの江戸市井物と違って、架空の海坂藩ならぬ丸海藩での、オカルト・ミステリー・人情小説。阿呆の「ほう」と名付けられた不幸な生い立ちの女の子が、江戸から遠く離れたこの四国の小藩に置き去りされるところから、この物語は動きだす。さまざまな登場人物の心の中の光と闇が、ほうの無垢な心を通すことで、際立ち浮き彫りにされていく。

小説には、謎があり、闇があり、伏線があり、著者お得意のハートウォーミングなふれあいに涙し、同時に甘さだけでなく、これも得意なある残酷さをもったストーリー展開に愕然となる。これも伏線なのだが、展開の中で「ほう」の当て字が「呆」から「方」に変わり、そして最後にまた変わる、その一文字で、読者はホッとして人情話は大団円になる。

杉本章子著「その日」文春文庫 (2010.10.22.読了)

信太郎人情始末帖の第六段。ブログに何度か書いたが、江戸のことを見てきたように詳しい杉本章子の大ファンで、読むというよりは、信太郎たちのパラレルーワールドに住んでいる感覚でこのシリーズを読んでいる。

一応こちらも謎解き仕立てなんだけれど、そんなことより人情、人情、ド人情(?)の触れ合い話。江戸の人たちは心根の良い人ばかりで、前作では美濃屋のじいさんに泣かされたが。今回はその奥方、いつも意地悪なあのばあちゃんに思いっきり泣かされました。冗談でなく、新幹線のシートで泣いてしまった作品。

このパラレルワールドは鬼平や銭形平次なんかと違って、「その日」があったとは。年表を調べて、ぐぐっとリアルに。千代太をはじめ、ここに登場する子供たちは、明治を生きることになるんだ。

鈴木由紀子著「義にあらず」幻冬舎文庫 (2010.11.26.読了)

ブームの切っ掛けとなった直江兼続とその妻お船の物語「花に背いて」を書いた鈴木由紀子が、今度は吉良上野介の妻を書いたとあっては、吉良ファンの僕が手に取らないわけはない。討ち入りの時、奥さんはどこにいたんだ。

これは、上杉家から嫁いだ妻富子と、生涯側室を持たなかった愛妻家上野介義央と、二男四女と孫の家族の物語である。そして同時に、赤穂事件がいかに忠臣蔵という虚構の物語があたかも事実のように伝えられ、赤穂浪士の善、吉良の悪というイメージが定着してしまったかが、資料を裏付けにしっかりと書かれている。賄賂も烏帽子も畳替えも塩田技術も皆大嘘のようだ。

討ち入り後の世論という怪物によって、幕府は豹変し、生き延びた養子(孫)の義周は罪人扱いの仕打ちを受け、吉良家は断絶。これも酷い話だが、奥方がずっと見てきた一族の個々の人生は、哀れ、みな命短し。これもまた江戸時代の一面なのだろう。ただ、懸命に生きるところに美しさがある。

R0013423

心優しい人物を登場させるには、現代小説ではやや不自然な感じがして、時代小説の方が似合うのだろうか。心温まる話が多い。

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2010/12/01

秋の酒、冬の酒

十一月は何でもないけど酒が飲めるぞ ♪

次男の大学受験が近づいてきて、コンサートや観劇などのお一人さま遊びを自粛しているので、このところ酒ばかり飲んでいる。

仕事帰りに職場の同僚と飲んだり、新幹線でひとり酒。定年退職者の送別会もあった。スポーツの秋、卓球仲間とは試合の打ち上げで深酒を2回、珍しく大学仲間とテニスもしたので、その帰りにまた深酒。そういえばヌーボー解禁もあった。

それじゃ体にいいわきゃないよ♪

気がつけば師走。スケジュール表は、忘年会で埋まり始めた。中年オヤジの付き合いであり、楽しみである。

分っちゃいるけどやめられない♪

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